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アムネスティ・スピーキングツアー ガワン・ワンドゥン語る 中国 チベット人尼僧に拷問

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(2002年11月7日 ジャパン・トゥディ)

(東京)11月6日、ひとりのチベット人尼僧が、1994年当時14歳の時、ラサでの平和的なチベット独立を求めるデモに参加して、4年半の間中国政府により拷問を受けたことを告白した。
「中国警察は、私たちを殴りつけ、両手を挙げて壁に向かうよう命令し、また殴った」

尼僧ガワン・ワンドゥン(25歳)は、チベットで一体何が起きているかを世界に知ってもらおうと東京の外国人記者クラブで語った。

1992年2月、ガワン・ワンドゥンはチベット人の人権を求める平和的デモ行進に仲間の尼たちと参加して逮捕され、独房に1ヶ月拘束された。
「5日に1度、取調べを受け、拷問を受けた」
「刑務所にいたチベット人囚人の中には、中国語を話せないというだけで殴られる人もいた」
1年半近く拘束された後、中国政府に書面にて判決を求めたために2度目の拘束を受けた彼女は、チベット独立を推奨し政治的転覆を図ったとして1年から3年の禁固刑判決を受けた。
「ティサム刑務所では、警察官は毎朝私たちに太陽を45分間凝視するように命令した。その間に少しでも動いた人は殴られた」
「毎週土曜には、中国共産党の歌の練習があり、軍事訓練のようなこともやらされた」
彼女と刑務所仲間の尼僧たちは、拘束中に拷問を受けて死亡したとされる尼僧を慕い、一度チベット独立賛成派の歌を歌ったことがある。そして・・・
「私たちは、手錠をかけられて縄で縛られたまま、夜10時から朝の3時まで殴られ、電気ショックを浴びせられた」
地面にひざまずくよう命令された後、殴られ、電気棒を首や口内に当てられて電気ショックを受けたこともあるという。
ンガワン・ワンドゥンは、刑務所での懲役期間を終了して釈放された後も、尼僧院に戻ることが禁じられるなど自由を拘束され、自宅に滞在していた間は中国当局による嫌がらせを何度も受けたと述べた。また数年間におよぶ監禁中に受けた拷問による腎臓の後遺症に今も悩まされていると語った。

「チベットには全く希望がないように思えたので、他の人々と一緒にインドに行くことを決意した」
「インドに行けば、私の両親のように苦悩を背負うチベットの人々のために働くことができると思った」
「私は、今こうして、チベットのことを気にかけてくださる人々やチベット人が体験した苦悩と同様の制圧を受けている人々と自由に話せることを幸せに思う」
現在、彼女は北インドのダラムサラに住み、チベット独立を訴える運動を行っている。
「基本的人権は、世界共通だと思う。人々が、チベット人も含めた世界共通の人権を認識し支持してほしい」
ンガワン・ワンドゥンは、アムネスティ・インターナショナル日本事務所から招待を受け来日、虐待反対国際キャンペーンの一環として11月3日から12月1日までの1ヵ月間、東京、大阪、広島、鹿児島など日本横断公演ツアー(スピーキング・ツアー)を行う。